工事費用は屋根の勾配(傾斜角度)により変わります!

投稿日:2023年8月15日

屋根工事にかかる費用は屋根の勾配によって大きく変わる場合があります。

お住まいを建築する時点では屋根勾配についてあまり気にしていない方もいますが、リフォームをする段階になると勾配を大きくしてしまったことを後悔する場合も少なくありません。

この記事では屋根工事の費用と勾配の関係を詳しく解説します。

 

屋根工事の見積もりに影響する勾配(傾斜角度)とは

屋根の葺き替えや屋根塗装などの屋根工事を業者に相談して見積もりを取るときに、業者は現地で勾配の確認をします。

勾配は見積もりに大きな影響を与える要素です。

ここではまず屋根勾配の定義と見積もりへの影響についてわかりやすく解説します。

 

屋根の勾配の定義

屋根の勾配とは屋根の角度のことで、傾斜が大きいほど急勾配と言います。

 

日本では尺貫法勾配による表記が最もよく用いられています。

屋根の水平距離を10としたときに、高さがどのくらいあるかで表記する方法です。

例えば、水平距離が10寸あり、高さが4寸だった場合には4寸勾配と表記します。

工事費用は屋根の勾配(傾斜角度)により変わります!

屋根の勾配が見積もりに影響する理由

屋根勾配が見積もりに影響するのは足場費用や使用できる屋根材に違いが生じるからです。

 

急勾配の屋根の場合には屋根足場を組んで屋根工事をすることになります。

足場の構築には時間も資材も必要になるため、工事費用が高くなることは否めません。

 

また、瓦屋根の場合には4寸以上、スレート屋根では3寸以上、金属屋根の場合には1寸以上といった勾配の制限があります。

今までは金属屋根だったけれど瓦屋根にしたいと思っても、勾配の影響でできず、見積もり費用にも違いが生じることがあるので注意が必要です。

 

屋根勾配が急な場合にかかる追加費用

屋根工事では急勾配のときには屋根足場費用が追加費用としてかかります。

一般的には5寸以上の屋根勾配のときには屋根足場を作って作業をする方針を立てます。

工事費用は屋根の勾配(傾斜角度)により変わります!2

屋根勾配を急にしておくと水はけが良くて雨漏りのリスクが少ないメリットがありますが、急にし過ぎるとリフォームのときに足場費用の負担が大きくなるので注意が必要です。

また、業者によっては屋根勾配が急でも足場なしで施工できるとアピールすることもありますが、トラブルの原因になるので費用をかけて安全な施工をしてもらうのが大切です。

 

屋根の勾配が大きいときに屋根足場が必要な理由3つ

屋根工事の見積もり費用に大きな影響を及ぼすのは屋根足場の費用です。

トラブルの原因になるので急勾配の場合には屋根足場を設置した方が良いとお伝えしましたが、なぜ屋根足場を作らないとトラブルになるのでしょうか。

ここでは屋根勾配が大きいときに屋根足場が必要な理由を解説します。

 

①安全に作業を実施するため

屋根足場が必要なのは安全に施工できる環境を作らなければならないからです。

屋根工事をするときには通常の足場も作ることは必要になります。

その足場からすべての施工ができれば問題はありませんが、通常は屋根が広いので屋根足場も構築しないと安全に作業ができません。

労働安全衛生規則では2メートル以上の高所作業で安全な足場を設けることを原則としていて、足場を設置できないときにはフルハーネスを装着してリスクの低い作業体制にしなければなりません。

フルハーネスで作業するには資格を持っている人が担当しなければならないため、人件費が高くなります

 

②作業の品質向上のため

工事費用は屋根の勾配(傾斜角度)により変わります!3

急勾配の屋根でも屋根足場なしで工事をすることは不可能ではありません。

 

フルハーネスを装着したプロの職人が作業を担当すれば、屋根塗装や屋根の葺き替えなどの作業をおこなうことは可能です。

 

ただ、屋根足場を作らずに作業をすると品質が下がることは否めません。

屋根足場があれば足元が安定するので一つ一つの作業に集中できます。

しかし、屋根足場がない場合には作業の際に自分自身の姿勢を安定させながら、作業をしなければならないのでどうしても作業の品質が下がらざるを得ません。

ベテランでも足場がある場合に比べて一つ一つの作業の品質は下がります。

 

また、屋根足場がないと作業に必要な工具も近くに置いておくことができないため作業効率が下がり、工期が長くなることもあります。

結果的には屋根足場を作った方が全体費用が安くなることも多いのが実情です。

 

③近隣トラブルを避けるため

屋根工事の足場は近隣トラブルを防止する目的でも重要です。

屋根工事をするときには屋根足場が必要なときだけでなく、勾配が緩やかで屋根足場が不要な場合でも足場は作ります。

足場は安全かつ高品質の作業をするだけでなく、周囲への悪影響をなくす目的もあるからです。

 

通常、足場を設置したら飛散防止のためのメッシュシートで覆います。

例えば、屋根塗装をするときには高圧洗浄をして塗装を剥がしたり、塗料を塗布したりする作業をするときに水や塗料が飛散するリスクがあります。

足場を作ってメッシュシートを周囲にかけられるようにすることで、近隣に水や塗料が飛んでトラブルになるリスクをなくすことが可能です。

近隣への配慮は屋根工事をするときには欠かせません。

屋根勾配が大きいときには高圧洗浄によって水がすぐに流れるため、地盤にも影響を与えるリスクがあります。

足場を作ってトラブルの防止をすることが今後の近隣関係を悪くしないためには必須です。

「外壁塗装・屋根塗装の足場代はいくら?足場代無料って本当?」はコチラ

 

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いかがでしたでしょうか。

屋根工事では屋根の勾配の大きさによって足場費用に違いが生じます。

5寸以上の急勾配の場合には屋根足場が必要になるので、見積もりを取るときには詳細を必ず確認しましょう。

 

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